日本はなぜ「日本」というのか

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

天皇家に新たなお世継ぎが誕生なさった。これは純粋な気持ちで日本国民として祝福の気持ちでいっぱいである。ところで、天皇ってなぜ天皇と呼ぶのか。
そしてなぜ日本は日本と呼ぶのか。日本は、日の昇る国とされているのは、国民として知っている。
しかし、日本から日本人がみて日が昇るのは太平洋からなのになぜそうなのかまで知ってる人は意外に少ないのではないだろうか?


中国には中華思想というのがあり、「世界の中心は我にあり」という考えかただ。多くの国々に分断されていた中国は、初代皇帝(洪武帝 AD1328~1398)が多数の王国とまとめあげ王の上に就く者として「皇帝」を自ら名乗った。東南アジアの国々も中国による統率を求めた。しかし、近隣諸国のうちで唯一自らの自立を宣言した日本の聖徳太子は、自らの国を中国からみて太陽の昇る国とし、自らを「天の皇帝」たる「天皇」と名乗ったのだ。
中国の人々からすると自国の皇帝(国土を統率する=地)の頭上を回る天(=太陽)と自ら名乗り、ひれ伏さず独立を宣言したのだから当時としては大変なことだったに違いない。そころから大和の国は日本となった。そして、日本と中国の歴史的な決裂は始まったのである。
いまだにイギリスとフランスの仲が悪いのは、ワーテルローの戦い以来だが、それより日本と中国の心の分断の歴史は古く、日本からみるより中国からみた日本への不信にはかなり根強いものがあるのを現地に行って思い知らされるのである。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る